ホイールフィッティング案 1

Husqvarna vitpilen 701ホイールをbb1に合わせる方法を検討するため、各部の寸法をまとめます。
最初にホイールが入るスイングアームの寸法を確認します。
bb1のリアアクスルシャフトはネジ部を含めた首下長300mmのΦ20mmシャフトです。
シャフトを65Nm以上で締め込んでシャフト端の突出しが右スイングアームの端と面一になった時、スイングアーム内-内は223mm。開放時は227mm。
対して701ホイールのハブ幅はブレーキ側はベアリング端で幅173mm。
チェーンラインを合わせる右10.95mmスペーサーを加えて184mm弱。223-184=39mm。
9mmはホイールハブのシール嵌合部なのでキャリパーサポート用のカラーはL30mm必要。


流用する701ホイールはΦ25mmシャフト用のためbb1のΦ20mmシャフトに合わせるにはどうしようか検討中。
1.ホイールベアリング6205を6304に打ち替えとΦ20対応ディスタンスカラー作成
2.スプロケットハブ6206のΦ20対応カラー再作成
3.Φ20ホイールカラーとM25ネジ付きキャリパーサポートカラー合計39mm
4.サポートカラー厚み27mm以下、左ホイールカラーは厚み12mm以上
◯注意点
スプロケットハブに挿入する20/25/30の段付きカラーは右チェーン側は6206を挟み込む形のΦ20カラーとチェーンライン確保用のΦ20ホイールカラーの作成になります。
ブレーキ側はキャリパーサポートを固定する円柱状のカラーに10mmのM25ネジ部とスイングアームにねじ込むためのM32の高さ4mmの二面幅を持たせつつ27mmに収めないといけません。
ハブカラーもダストシールに嵌め込む部分を12mm以上のフランジカラーとなります。
フロントホイールは簡単

KTMはグループのオフロードバイクのホイールに大径ベアリングと差込カラーでシャフト径をフロントΦ30→Φ26、リヤΦ25→/22/20に調整しています。
片やDucatiのフロントホイールは概ねΦ25mmのアクスルシャフトに対応しています。
なのでDucati用のホイールとΦ25→20リダクションカラーを使えば簡単に入れ替え出来そうです。
ただし巷に売られているアルミ製では無くスチール製のKTM純正部品を探しました。
幸い1個では無く2個セットで売られているのを入手出来ました。

流用したのは2号機に使っているY字10本スポークのアルミ鍛造ホイールです。ベアリングが左右共にセンター対称ですから、非対称の5本スポークよりは簡単に装着出来ました。

シャフト外した状態のフォーク間は154mm。
アルミ鍛造ホイールハブ+左右KTMカラーは153.5mmで締め込むと追加のシム要らずでした。Marvicハブ+左右カラーは153mm+シャフト突出し
シャフトの突き出しで調整するので両方共に同じ寸法になる屁理屈w
ブレーキディスクはオフセット14mmは変わらず。
320mmディスク

テスト装着だし5穴の330mmディスクはありませんので、320mmディスクに合わせてキャリパーサポートのカラーを17mm→12mmに減らします。単なる装着確認で走る訳ではありませんので右側のディスクは外していません。

サポート・ストッパー加工

999のキャリパーサポートをbb1のチェーンアジャスターに合わせるために、ストッパー(代用品)と併せて加工します。
サポートはΦ27mmの円周の接線を伸ばした線を引いて、ドリルとリューター(超硬カッター)で粉まみれになりながら長穴加工しました。
途中サイズの大きいグラインダー使おうとして失敗したけど大体12mm位の長穴を拡張しました。

ストッパーはネジ下35mmのM12/P1.75の六角ボルトをノコギリで六角頭をカットして、後はグラインダーで適当に整形しました。一応11mmで回せる2面幅をつけました。
仮留め

ストッパー穴を延長したため、アジャスター位置も短く出来ました。

シャフトとの隙間を無くすためにΦ25→20のスリーブを入れてますが、首下35mmはストッパーには長過ぎて頭がディスクボルトに当たってしまい、ホイールが回せませんでした。
まあそれでも既定トルクでシャフトを締めたらキャリパーサポートを固定するΦ30/20mmカラーはホイール端からスイングアーム端まで計算上L39mmでしたが、実際は38mmになりました。
18+20

キャリパーセンター位置を確定させるために、サポートをシャフトの何処に配置するか位置を決めないといけません。


999のキャリパーサポートはアクスル部分17mm厚ですから挿入するΦ20/30のステンレスカラーセットを18mm(9mmx2)を購入。
ホイールには純正の20mm厚ホイールカラーとフロントホイールに使ったΦ20/25の17mmリダクションカラーでテストする事にしました。
現在、Φ30/35の1mm厚のシム納品待ちです。
オフセットサポート

999用サポートはディスクボルト頭に接触しない様に5mmほどオフセットされた形状の鋳物で作られています。
削り出しのワンオフ品の場合、一枚板をオフセット加工するには切削工数が増えてコストが高くつきそうです。
ディスク固定ボルトが当たる心配が無ければ、ただの板状で構いませんが、なるべくはやくキャリパーの位置決めを確定させる必要があります。


仮留め 2


ホイールを装着する際に、毎回シャフトの脱着でシムが落ちるのが面倒臭いので、ホイールのリダクションカラーにΦ25/35シムを挟みます。
そのシムの厚みを変える事でキャリパーとディスクのセンターを調整します。
純正カラーの20mmに対してリダクションカラー17mm+シム1.5/2.0/2.5に組み替えてシックネスゲージでディスクとキャリパーの隙間を計測。

シム 隙間
1.5 1.8/1.2
2.0 1.1/1.5
2.5 0.5/1.8
シムは0.5mm単位。サポート側は999サポート17mmにシム1mmを追加した18mmのままです。対向ピストンなので多少のセンターズレは問題にはならないかも。ホイールカラーは19mmで良いかな。
ホイールフィッティング案 2


bb1みたいにキャリパーサポートがサポート+ねじ込み式カラー分割式ではなく、キャリパーサポートはシャフト直なのが一般的?かは知りませんが、bb1純正はシャフトのトルクでしっかり固定されてる訳ではなく、手でキャリパー動かすとストッパーに当たってカタカタ音がするのはどうかと思うのですがね。
取り敢えず999のキャリパーサポートを流用するホイール側のΦ20mm対応カラーを作成予定
1.スプロケットハブ外22.5mm一体カラーまたは11.5mm+11mm分割
2.スプロケットハブ内24.3mm
3.ディスタンスカラー106mm
4.ブレーキ側アクスルカラー19mm
ブレーキサポートはホイールカラーの次。

外注するカラー類の依頼用の図面を作成中、右ホイールカラーをハブスペーサーと一体にするかどうかで悩み中。
一体型にするメリットはシャフトを通しつつカラーを嵌め込まなくて良いホイールの装着し易さ。
デメリットは?
ハブダンパーの揺動/振動がベアリングに差し込まれる肉厚の増したカラーとホイールカラー部が分離する/しないでベアリングレース/ボールへのストレスが増加するかどうか。考え過ぎ?
そもそもKTMが6ブロックダンパー+6006(55x30x13)ベアリング2個から5ブロックダンパー+6206(62x30x16)ベアリング1個に設計変更した理由はなんでしょうね?
どの道、チェーンを介して伝達された力はスプロケットハブのベアリング(とハブダンパー)に対してストレスは掛かるよね。
701ホイールはチェーンラインを合わせるとホイールセンターも変わってきますし、逆回転だしw
まあスプロケットボルトが長いMarvicにした時点で+1.5mmアンテラよりチェーンラインがズレてるし、701ホイールもスプロケット座面とリム端の長さが違うから今更な感じですがw
ストッパー形状



適当に加工したM12ネジだと問題になりそうなのでM8/M12変換ボルトに丸ナットを併せてみました。さて、どうやってスイングアームにねじ込むか?
変換ボルトはダブルナットでスイングアームに締め込んで、丸ナットは頭頂端に凹の切れ込みを入れてマイナスドライバーで締めるか。
勿論ロックタイト付きで。