スイングアームピボットベアリング

ホイール流用の件は特注したΦ25→20mmスペーサーの納品待ちになり、955iの整備はフロントフォークがBPFで面倒臭いので後回しにして、以前から気にはなっていたスイングアームピボットの点検を行う事にしました。

構造的にスイングアームピボットはフレームとクランクケース後端に挟まれて、そこにシャフトが貫通して固定されています。
上下にスイングするので中にベアリングが仕込まれていますが、bb1は6203LU(17x40x12)というボールベアリングが4個(左右2個ずつ)配置されています。

ピボットシャフトは全長279mmのΦ13.8mmクロモリシャフトで中央部分はΦ13.5mmのバテッドになっています。左側のナットとリングカラーはシャフトに固定されていますが、右のカラーとナットは分離可能になっています。
車体を支えてスイングアームを外してからベアリングを点検しますが、やはりストレスの大きいチェーン側のベアリングがダメになっていました。
補修?仕様?

入手した当初からナットの位置が左右でフレーム穴の中央からズレている事は気がついていましたが、動作上は問題ないし公道仕様へのレストアを優先して問題視はしていませんでした。で開けてビックリw
軸をズラて金属パテで補修した訳では無く全周に渡ってラバーマウントされてたのが摩耗したのでしょうか?
初代bb1のモノポストではピボット部がこの様な仕様になっていたかは覚えていませんが、多分聞いた事は無かったと思います。

それではモノポストからビポストになって仕様変更されたのかは不明ですが、構造的には樹脂っぽい素材では摩耗に弱いし金属のリングカラーを作って可能なら穴の中心に戻す様に修理する予定です。
ズレによってはクランクケース後端のマウント穴の補修も必要になるかもしれません。
まずはシャフトやマウント穴の配置が問題ないか計測する必要があります。
ベアリング予圧

bb1のスイングアームピボットのベアリングはホイールベアリングの様にディスタンスカラーを挟んで2個のボールベアリングを左右に配置しています。
ボールベアリングはラジアル方向の耐荷重がありますが、ボールと内外レースが整列する事で正常に機能します。bb1の場合は右側のリングカラーがピボットのカラーに密着する事で締付けトルクがベアリングの予圧を掛ける事になります。

バイクはチェーン駆動ですからスイングアームのチェーン側には駆動力によるストレスも加わります。バイクによってはチェーン側には高耐荷重のニードルローラベアリングを配置したりします。
ベアリングの外径/内径が異なるのでニードルローラベアリングは使えませんが、同じ幅の調心レースのNJ203ローラーベアリング2個セットで使えばより高い耐荷重のベアリングをチェーン側に配置出来そうです。もっとも値段はボールベアリングの10倍近いですが(^_^;)。交換頻度を考えたらボールベアリングを定期的に変えた方が良さそうですw
また可能ならピボットシャフトをΦ14mmからΦ17mm以上に大きくしてみたいですね。
チェーンスライダー

リヤの車高を上げるとチェーンスライダーの消耗が早くなります。強化ナイロン製でも宦官に削れていきます。
対策としてはドライブスプロケットを17Tから20Tの大径するとチェーンの接触角度がスライダー面の角度と平行に近づくので消耗は抑えられます。

次に特注スプロケットを発注する際には20Tで頼む事にします。もっとも対策したスプロケットは減らないですけどね(^_^;)
再計測中

この黒いパテが元は円筒形ですり減ったせいかは判りませんが、ピボットの中心からのシャフトのズレを考えたら元は円筒形かと思いますが、パーツリストには記載がありません。
加えてフレーム穴も擦れて楕円(20mm~22mm)になっている箇所もあるし(^_^;)


ピボットシャフトをフレームの穴を繋ぐカラーは左側はシャフトに嵌め殺し?になって取り外せません。右のカラーはΦ14/18/T13mm。反対側の嵌め殺しカラー部も寸法は同じ。
フレームの穴は高さが24mm中、座刳りΦ30mm部は14mmなのでカラー部分は10mm。
クランクケースとフレームの間は57mmでスイングアームピボットのカラー間は55mmなので、左右2mmの隙間を3mm差のカラーで抑えてる感じです。
シャフトとナットがピッタリフレームに密着してなければ荷重が掛かるとナットはズレます。
二面幅20mm?


bb1のピボットナットの2面幅は何故か20mmでした。知らんで21mmソケットで緩めたげど(^_^;)
近所のアストロに行ってもソケット19mmの次は21mmです。通販なら20mmは売ってありますが、仕方ないのでインチ工具13/16(20.6mm)を買いました。
ナットの強度が怪しいので慎重にしめて56Nmまで上げて締めましたが、タイヤを接地させたらやはりナットが動きます(^_^;)。
やはりパテを除去して金属リングを埋め込み直さないといけませんが、適当なサイズのリングを探す必要もありますし、このパテの正体が不明です。