パイオリ
bb1にはパイオリのRSU43と言うイタリア製フロントフォークが装着されています。
インナーチューブ径Φ43mmの正立カートリッジ式フォークです。当時は標準的なフロントフォークでした。背の高いシングルエンジンに合わせてトップ-アクスル730mmあります。
現状、パイオリフォークの補修用の内部パーツを入手する手段は限られており、代用可能なパーツを探すためには一度分解して部品の寸法を計測する必要があります。もしくは代用品となるフォークを探してくるかです。
国産車にΦ43mm正立フォークは沢山ありますが、大型ネイキッド仕様が大半でフォーク長が長いものが多いです。それでも一時期の600ccクラスで倒立フォークに変更される前のモデルにはスーパースポーツ向け3つの調整機構を備えたフォークがありました。
都合の良い事にT595で入手したΦ45mmの2000年式GSX-R600のブレーキキャリパーピッチと同じ62mmでキャリパーサポートが使い回し出来ます。
取り敢えず候補はHONDA CBR600F4iというCBR600RRでは無いけど前モデルのF4から大きくスーパースポーツ化されたモデルに採用されたShowa製フォークが見つかりました。
フォーク長が長い分は突出しでフォークピッチが異なる分はアクスルシャフトで調整出来ますが、アウターチューブ長が長いとストロークがフルボトムまで使えなくなります。またアクルスシャフト径が異なるとホイールから全て交換が必要です。
事前の調査ではフォーク長は750mm位。フォークピッチ205mm(bb1は195mm)。アクスル径は20mm(bb1同径)で代用は可能そうです。価格も手頃なので入手してみました。
一つ問題が
当時でも軽量化の進んだ600ccクラスは320mmより小さい296mmから310mmディスクを採用していました。GSX-R600のフォークと比較すると320mm→296mm分サポートが短くなっています。
当時ACTIVEから大型ディスクに対応したキャリパーサポートが販売されていましたが、Honda用はCB1300SFの310mm+10mmのものしか無く+20mmはありません。
当然ながらbb1用の320mm径ディスクは干渉して装着出来ません。代案としては2つあります。
1.ラジアルキャリパーサポート+スペーサー+108mmラジアルキャリパー
2.296mmディスク装着
代替品
さて296mmディスクを装着可能なホイールにするとディスク径を小さくすれば制動力は低下します。ダブルディスク化すれば制動力はかなり強力になりますが、追加のキャリパー+ディスクでかなりの重量増は避けられません。
まあアキシャルからラジアルキャリパーに変更するラジアルサポートはいまだ高価ですし、手元にある108mmラジアルキャリパー対応のサポートは品薄状態です。
ホイール+ディスク替えたりするのも同程度の費用が掛かるので、ここはホイールの互換性を活かす事にしました。bb1ホイールは当時Yamaha/Ducati系が採用するブレーキ仕様と共通です。すなわち外外10mmオフセット/6穴/PCD80mm/ID64mmです。
この共通仕様の298mmディスクを採用したXJR400の純正ディスクを入手しました。タップでネジ穴を掃除してフォークに装着してホイールセンターとキャリパーセンターを出します。
センター出し・オフセット調整
ホイールの左右のカラーを色々組合せてホイールのセンターを出しました。大体、右20mm/左24mm位です。
キャリパーセンターは+4mmシムのオフセットでキャリパーセンターが出ました。
298mmディスクの外周とキャリパーの干渉はありません。
さてBremboの34mm x 30mmの320mmディスクから同じくBrembo34mm x 34mmキャリパーと298mmディスクに変更した場合、恐らく制動力は低下します。
もっともPaioliフォーク装着されている純正キャリパーサポートの剛性不足によるパッドの斜め摩耗は解消するとは思いますが。
まあ昔より体重が10kg以上は軽量化してるからシングルディスクでもいけるかもw。
どの道、正確なセンター出しにはダブルディスクでホイールとキャリパー両方のセンター出しを完了させないと正確な数値が出ないのでダブルディスク化までやった方が良さそうな気がします。
さてBremboの34mm x 30mmの320mmディスクから同じくBrembo34mm x 34mmキャリパーと298mmディスクのシングルにするか約3.5kg増しのダブルディスクにするか。
アクスルカラーとディスクスペーサーは新しく作るとしてフロントフェンダーは探さないといけません。
鍵入手
友人に依頼して元キーが無いか探して貰いました。
送ってきて貰ったキーでキーシリンダーは使える様になりましたが、レース仕様のサポートステーがシリンダーと干渉するので、結局はライトユニットを固定するステーを新たに造る事になりました。